水のコラム

排水溝に固形物を落としたときの対処法 放置するのはダメ?

2023年03月22日  水回り

シンクでの洗い物や浴室での洗体・洗髪などの際、排水溝に固形物を落としてしまうことがあります。そのようなときは、できるだけ早く止水し、取り出すことが望ましいです。

今回は、排水溝に固形物を落としてしまったときに最初にすべきことと、排水溝に落ちた固形物を、分解して取り出す方法について解説します。

排水溝に固形物を落とした!最初にやるべき3つのこと

なんらかの拍子で排水溝に固形物を落としてしまったときは、できるだけ早く落とした物を取り出すことが大切です。

ここでは排水溝に固形物を落としたときに、最初にやるべきことを3つご紹介します。

水道を止める
排水溝に固形物を落としたと気付いたら、早急に水道を止めてください。そのまま水で長そうとする人も多いですが、水に流してしまうと、排水管の奥や下水道内で固形物が詰まりを起こし、排水の通路を塞いでしまいます。

このような状況に陥ると、大がかりな除去作業が伴うほか、高額な費用が掛かるため、できるだけ早く水道の水を止め、固形物がさらに奥に流れないようにしましょう。

落ちた場所を確認し、取れそうならすぐに取る
水道を止めたら、次に固形物が落ちた場所を確認しましょう。固形物が目に見える場所に落ちている場合は、手で取りだし、再度落ちてしまわないよう別の場所に置くか、別の部屋に移動させてください。

なお、シンクや浴室の排水溝は、定期的に掃除をしていないとぬめりや水アカなどが生じ、違和感を持つことがあります。そのようなときはゴム手袋などを装着してから取り出しましょう。

少し距離があるときは割り箸と両面テープを使う
排水溝よりもやや奥へ固形物が流れてしまい、腕を伸ばすだけでは取れそうにない場合は、ゴム手袋を装着したうえで、割り箸の先に両面テープなどを貼り付けてから取り出すと良いでしょう。

排水溝が湯水などで濡れていると、両面テープの粘着力が減少し、思うように取り出せません。割り箸と両面テープを使って固形物を取り出す際は、軽く水気を取ってから取り出しましょう。

排水管を分解して確認する
目視で確認できる場所に固形物がなく、排水溝の奥へと流れた可能性がある場合は、排水管を分解して確認してください。

排水管は自分でも取り外すことが可能であり、簡単に装着し直すこともできます。落下した固形物によって大きなトラブルにつなげないためにも、排水管の分解を経て確認作業を経てから、水道業者への相談を検討しましょう。

排水管の分解方法と準備

目視で確認できる場所に固形物がなく、排水溝の奥へと流れている可能性がある場合は、排水管を分解して確認することをおすすめします。ここでは排水管の分解方法とそのために必要な準備、用意する物などについてご紹介します。

まず、排水管を分解する前に用意する物は以下の通りです。

・ゴム手袋(濡れても差し支えのない手袋でも可)
・洗い桶やバケツ
・汚れてもいいタオルや古新聞
・雑巾
・排水管がネジで取り付けられている場合はドライバー
・金属ナットが取り付けられている場合はモンキーレンチ

分解前の準備
上述した道具を用意したら、分解前の準備を行います。排水管はシンクであればシンク下、浴室であれば洗い場の下にあります。排水溝や排水管の器具を取り外した際に汚れても良いように、不要な物を避けてください。

シンク下は物置になっていることがほとんどなので、収納してある物をすべて取り出してから、古新聞や汚れても良いタオルを敷き、汚水がこぼれても良いようにしましょう。

分解方法
主な手順は以下の通りです。

1.排水管に取り付けられている金具を順に取り外す
2.排水管に残った水に注意しながら排水パイプを取り出す
3.排水パイプ内の水を洗い桶やバケツに流し、固形物の有無を確認する
4.固形物があれば排水パイプを元に戻して金具を取り付ける
5.固形物がない場合は排水パイプの中身を確認する
6.確認できるようであれば、排水パイプ下の排水管をチェックする
7.固形物があれば順に取り外した金具、部品を取り付ける
8.動作確認をする

固形物が見当たらないときに考えられること
上述した方法でも固形物が見当たらないときは、以下のことが考えられます。

・外部に取り付けられた排水枡に流れている
・排水管のどこかで詰まっている
・下水道まで流れている

流れた水や固形物、汚れなどは排水管を通ったあと、排水枡まで流れる仕組みです。排水枡は水が溜まる場所であるため、固形物がないかを確認することをおすすめします。排水枡にも固形物がない場合は、排水管に詰まっている、または下水道にまで流れている可能性があります。

排水管に詰まっている場合は、水道を使う際に詰まりの症状が見られるほか、湯水が逆流する、水漏れが起きるなどのトラブルが見られるため、症状が見られた時点で最寄りの水道業者に相談しましょう。

なお、下水道にまで流れてしまった場合は、自分で取り出すことはできないので、不安のある方は、水道業者に相談することをおすすめします。

排水溝に固形物が落ちた際に避けるべき3つの行動

排水溝に固形物が落ちたときは、避けるべき行動が3つあります。大きな事故やトラブルにつなげないためにも、しっかりとチェックしましょう。

放置をしない
排水溝に固形物を落としたのにもかかわらず、そのまま放置するのは避けましょう。次に使用する人が知らずに水を流してしまえば、詰まりの原因になるほか、トラブルを招きかねないためです。固形物を落としたときは、すみやかに取り出してください。

先のとがった物を使わない
排水溝に落ちた固形物を取り出そうと、先のとがった物を使って取り出そうとするのも控えましょう。排水溝や排水管を傷つけてしまい、劣化を早める可能性があります。

排水管や水道管の平均寿命は15~20年とされているため、安易に傷つけるような行動は避け、テープなどの粘着質のあるもので取り出すことをおすすめします。

水道水を流さない
水道水を流して固形物をさらに長そうとするのも大変危険なので避けましょう。固形物の形状によっては排水管や下水道を塞ぎ、湯水や汚水の逆流のほか、水漏れなどのトラブルにつながる恐れがあります。

集合住宅の場合、これらのトラブルが原因で床下浸水を招き、大がかりな修繕費用がかかるケースもあります。大きなトラブルにつなげないためにも、固形物を落としたときは速やかに取り出すよう留意しましょう。

掃除機の使用はしない
排水溝の奥に落下した固形物が見えるものの、腕を伸ばしたり割り箸を使ったりする方法では取れない場合もあります。そのようなときに掃除機を使って吸引力によって取り出そうと考える人もいますが、大変危険なので控えてください。

排水溝や排水管にはわずかでも湯水が付着、または滞っています。掃除機によって湯水を吸い取ってしまうと、掃除機内部に水分が取り込まれ、ショートする可能性があります。火災やケガなど重大なトラブルにつながりかねないため、掃除機で取り出すのも控えましょう。

まとめ

今回は排水溝に固形物を落としたときの対処法と、やってはいけない行動、固形物を落としたときに最初にやるべきことについてご紹介しました。

洗い物や洗体、洗髪をしていると、固形物の落下に気付かないときもあります。大きなトラブルにつなげないためにも、ゴミ受けやゴミ取りネットなどを活用したり、安易に小物を持ち込まないなどの配慮をしたりすることが大切と言えるでしょう。

なら水道職人 0120-492-315

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