水のコラム
排水口は日ごろのお手入れが重要!掃除に必要なものも解説
他の水回り箇所と同じく汚れている洗濯機の排水口ですが、その掃除方法についてよく知っている人は少ないかもしれません。
ここでは、排水口の日頃のお手入れ方法をご紹介します。排水ホースの取り外し方や掃除する上で必要なものも解説していきます。
洗濯機の排水口汚れをそのままにしておくと起こること
洗濯機の排水口掃除をしないでいると、たくさんの問題が起こります。
原因不明だと思っていた問題が、実は排水口の汚れによるものだったというケースもあり得ます。したがって、こまめに排水口掃除をしていくことが第一ですが、洗濯機用の排水口は非常に掃除をしづらいので、注意していても問題が起こってしまうこともあります。
洗濯機の排水口汚れをそのままにしてしまうと、次のようなトラブルに見舞われてしまうかもしれません。
■詰まりが引き起こす水の逆流
洗濯機の排水口汚れの原因は、洗濯洗剤のカスや糸屑、ホコリ、砂汚れ、アカ、髪の毛などです。これらを掃除しないまま放置してしまうと、排水口内に溜まってしまいます。
排水口内に汚れが溜まっていると詰まりが生じ、排水が逆流して水が溢れだすことがあります。
■詰まりによる洗濯機の誤作動
たとえば、排水口に汚れが蓄積して詰まりが生じると、洗濯機の排水が機能せず、洗濯機の脱水作動中に、誤って停止してしまうことがあります。
排水口が詰まっていることに気づいていないと、どうして洗濯機が誤作動しているのか判断できません。
また、排水口が詰まっていないのに排水の誤作動が起こるケースでは、洗濯機自体に問題がある可能性が高いです。加えて排水ホースの凍結や、ホースが折れ曲がっているなどの理由でも誤作動が起きます。
排水誤作動が起こったときには、排水ホース自体の状態も確認するといいでしょう。
■排水口内からの異臭
日頃の掃除や排水管内の洗浄を怠り、汚れが溜まっていくと排水口内から汚水のような異臭が立ち上ってくることがあります。
通常、排水トラップ内部の溜めた水によって空気の抜け道を塞ぐことにより防臭するというのが、排水トラップの役割です。
しかし一旦排水口が詰まってしまうと、配管内部の空気循環が悪くなり、トラップ内の水が減少するので配管内部の異臭が逆流してしまいます。
排水口内からイヤな臭いがしてくるときは、排水トラップに水が十分に張られているかチェックしましょう。排水口掃除をした後もイヤな臭いが残っている、あるいは自力では掃除できないと思ったら専門業者に依頼するのもいいでしょう。
洗濯機の排水口の掃除をする前に用意するもの
排水口パーツを分解するために工具は必要ありません。掃除用具として次のものを用意しましょう。
・排水を受け取るバケツ
・ボロ雑巾
・ゴミ袋
・掃除専用ブラシ
・スポンジ
・パイプ洗浄剤
・浴室専用洗剤
・ゴム手袋
続いて排水口パーツの取り外し方について説明します。
1.コンセントを抜いて蛇口を閉める
万が一清掃中に水漏れや漏電が起こってしまうと感電の危険性があります。
作業開始前に必ずコンセント抜いて電源を切っておきましょう。
2.排水口周りをきれいにする
排水口パーツを分解後に綿ほこりや洗濯ばさみなどの固形物が排水口内に落ちないようにしましょう。
洗濯パンの汚れがひどい場合、浴室専用洗剤を含ませたボロ雑巾で拭き掃除をします。
3.排水ホースを抜きとる
ボロ雑巾を下に敷いてホース内部に残っている排水の漏れに備えて、排水エルボごと上部に引っこ抜いて外します。その後、排水ホースの先は準備しておいたバケツに移動させます。
4.各パーツを外していく
エルボがはまっていた目皿とその下の排水筒、泡防止パイプなど外せるパーツはすべて取り外します。ちなみに、長い間掃除を怠っていると、排水筒や目皿が固まってしまい取り外せないことがあります。
そこで、強引に外そうとしてしまうと、壊れたり排水トラップ本体が回ったりすることもあります。また、排水トラップが抜け落ちたり、床下浸水を起こしたりする危険もあります。
自分で外せないときには、専門業者に依頼しましょう。
洗濯機の排水口の掃除手順
洗濯機の排水口パーツすべてを外し終えたら、いよいよ排水口本体と各パーツを掃除していきます。
1.排水口内部の掃除
自分の手が届く範囲内であれば、まずヘドロ汚れや髪の毛を取り除いたらそれをゴミ袋に入れて捨てます。掃除専用ブラシやスポンジ、浴室専用洗剤を使用して掃除作業していく場合には、スポンジなどの固形物を詰まらせないように注意してください。
2.パイプ洗浄剤を注ぐ
排水口内にパイプ洗浄剤を注ぎ、手では届かない排水管内部まで洗浄していきます。パイプ洗浄剤の適切量や放置する時間については、洗浄剤表記の方法に従ってください。
3.排水口の各パーツを掃除する
洗面台や風呂桶に各パーツを入れて洗います。
ヘドロ状の汚れ、すぐに取り除けるものはゴミ袋に入れて捨てましょう。そして、浴室専用洗剤を溶かした水に浸して汚れを浮かせてから掃除用ブラシやスポンジでこすり洗いします。
4.パイプ洗浄剤をすすいで流す
排水口に注いだパイプ洗浄剤の決められた付け置き時間が経過したら、水を適量、排水口内部に注ぎ入れます。その際に、排水口から水がこぼれ落ちないように慎重に注入していきましょう。
5.排水口パーツを元通りにする
分解して取り外したときと逆の順序で排水口の各パーツを元通りにしていきます。
注意点として、排水エルボを取り付ける前には、忘れずに排水トラップ部分に水を流し入れ、排水口から異臭が上ってこないようにしておきましょう。
洗濯機排水口の日々のお手入れ
敬遠しがちな洗濯機の排水口掃除ですが、日頃のちょっとした心がけによって、トラブルを未然に防ぐことができます。
ここからは、洗濯機を使う際のポイントや習慣的な掃除について、以下、紹介していきますので、ぜひ実践してみてください。
■糸屑フィルター清掃
縦型洗濯機では使うごとに、ドラムタイプの洗濯機では2〜3週間おきに清掃します。
バスタオルや毛布のように糸屑が発生しやすい洗濯物が頻繁に出る家庭では、まめな清掃を意識していきましょう。
■まめな洗濯槽の洗浄
洗濯槽をめったに洗わないでいると、溜まった大きな汚れが排水口に流れつき、詰まってしまうことがしばしばあります。洗濯槽の洗浄はまめにしましょう。
■お風呂の残り湯使用頻度を減らす
お風呂の残り湯を使って洗濯すると、節水になりますが、残り湯には髪の毛やアカなど汚れが混ざっているので、排水口汚れを増やしてしまいます。
もし排水口掃除をまめにできないときは、残り湯の使用は控えたほうがいいでしょう。
■排水ホースを替える
排水ホースの汚れがひどいときには、新しい排水ホースと交換するのがベストです。
軽い汚れであれば排水口掃除と同ときに外して洗浄すればOK。
その方法はホース内部に浴室用洗剤を溶かした水を注ぎ入れた後、サランラップでホース口部分を封じて輪ゴム止めし、そのホースを縦横に振って混ぜればきれいになります。
■排水管を洗う
排水口を清掃しても、排水管内部が汚れていれば詰まりは起こります。
必要に応じて、専門業者による定期的な高圧洗浄で排水管を清潔に保っておくことも一つの手です。
まとめ
この記事では、洗濯機排水口の日頃からのお手入れについて解説してきました。
洗濯機の排水口掃除は、キッチンや浴室の排水口掃除に比べて敬遠されがちですが、そのままにしておくと大変なことになることも分かってもらえたのではないでしょうか。
ぜひ今後の排水口お手入れの参考にしてみてください。