水のコラム

シャワー周りから水漏れした際に考えられる原因とは?

2022年01月21日  水まわりのお手入れ


ふと、シャワーヘッドから滴る水に気づいたことはありませんか?状態によっては自己修理も可能です。

今回は、水漏れした際に想定される原因と改善策や予防方法などをお伝えしていきます。今後のシャワーの状態点検に役立ててみてください。

シャワー周りから水漏れした際に考えられる原因

シャワー周辺から水漏れしている場合、さまざまな状況が考えられます。以下、詳しく見ていきましょう。

■シャワーヘッド部分から
シャワーヘッドから水がポタポタ垂れてしまっているケースでは、シャワーヘッドの内に滞留した水が垂れていることが想定されます。

これは水漏れではなく、シャワーをした時に、ホースに溜まった水が流れてきているだけです。シャワーヘッド自体に異常があるわけではないので、パーツ交換やナット締め直しなどをする必要はありません。

シャワーのヘッドを下に向けたままにしておくと水が落ちてきますが、立て続けに水が滴ってこないようであれば、間違いなく残留水によるものです。

■シャワーヘッド根元部分から
シャワーヘッドの根元から水が溢れ出している場合、シャワーヘッドとホースを繋ぐ箇所のパッキンが老朽化していたり、シャワーヘッド本体が弱っていることが考えられます。

シャワーヘッドを取り外して分解し、劣化状況を点検しましょう。もしも劣化していたら交換が必要です。

■シャワーホースから
シャワーホースからの水漏れの場合、経年劣化が考えられます。穴が開いたり裂傷したりしていないか確認してください。

この状態ではシャワーをするたびに、ホースから流水してしまうので、シャワーホース自体の交換が必須になります。

■シャワーのホースと水栓ジョイント部から
シャワーのホースは、円形ナットやプラスティック性の接続部品で水栓に装着されています。また水栓の形状によっては、エルボという「L」の字型の部品を経由して設置されていることもあります。

この接続部から水漏れする場合、ナットが緩んでいたり、パッキン、L型エルボが老朽化していたりすることがあります。もしナットを締めても漏れが止まらないときは、パッキンかL型エルボの交換をしなければいけません。

■シャワー水栓本体から
シャワー本体のみならず、水栓からも水漏れは起こります。とりわけシャワーから水を出すための「ひねり」からも水が漏れることがあります。どの部分から水漏れしているのか把握することが大事なので、しっかりと構造を把握しましょう。

シャワー周りの水漏れ改善策

水漏れしてしまってからの改善策を事例ごとに解説していきます。

■シャワーヘッド部からの漏れの場合
シャワーを使わないときにスタンドに立てかけて、シャワーのヘッド水吹き出し口を上向きにしたまま固定します。そうすれば、水が垂れることを防げます。

万が一、シャワーヘッドを下向きにして残った水を出しきっても水漏れが続くようであれば、水栓内部のバルブが劣化してしまっている可能性が高いです。水栓内部からの水漏れがシャワーホースを通じて、そのままシャワーヘッド吹き出し口から漏れ出しているのです。

この場合はシャワーホースの問題ではなく、浴室内水栓バルブを交換する必要があります。

■シャワーヘッド根元部分の場合
シャワーヘッド点検後に、本体やパッキン劣化がわかったら交換が必要になります。パッキンを交換する方法は、シャワーヘッドはどんな形かに関わらず、ホースとジョイント部分をひねることで簡単に取り外せます。

シャワーヘッドを外したら、ホースの金具内側に黒色をしたパッキンがあるので、それを外します。古いパッキンがへばり付いて剥がれないときは、思い切ってペンチなどで引き剥がしましょう。

ホームセンターやオンラインショップで同じ大きさの新しいパッキンを買った後、それを装着してシャワーヘッドを元の位置に戻したら完了です。

シャワーヘッドの交換方法は、シャワーヘッドをホースとの接合部分から捻って外します。新品の製品を取り付けてください。

また、シャワーヘッドの選び方として、シャワーヘッドの中には通常タイプから塩素除去タイプ、節水タイプ、マイクロバブルタイプなどいろいろと販売されています。自宅の浴室で使用できるものを選びましょう。残留水が気になるときは、シャワーヘッドで直接水を停止できるタイプの製品を購入すると水は滴らないので安心です。

■シャワーホースから直接漏れる場合
シャワーホースから直接漏れるケースでは、ホース自体をまるまる交換する必要があります。

交換手順は、まずシャワーヘッドを取り外します。次に水栓との取り付け部を外しますが、接続内部に袋ナットがあります。

袋ナットをレンチで回しながら本体(ホース)を取り外していきましょう。新しいホースをホームセンターやオンラインショップで買い、両端を取り外したときと同じ要領で取り付けます。

■シャワーホースと水栓取り付け部からの場合
袋ナットを締めても水漏れが改善しないと判断した場合、パッキンやL型エルボをそれぞれ交換しなければなりません。

シャワーホース接続部分の袋ナットの中には、円形のパッキンが入っています。レンチで袋ナットを外したら、新しいものに変えましょう。

古いパッキンがへばり付いて離れないときは、ペンチで勢いよく剥がしてください。新品のパッキンは古いものと同様の大きさ・規格のものを選択します。

また、L型エルボは特別なので、直接製品メーカーから購入するしかありません。取り扱い水栓メーカーと型番号を確認し、製品メーカーに問い合わせして購入しましょう。

L型エルボは水栓にナットでつながれています。レンチでナットを外し、新しいものと交換します。

■シャワー水栓本体からの場合
シャワー蛇口部分の水の漏れ出しを確認できたら、どの部分の水漏れかによって対処が変わってきます。どの場合も元栓は締めてから作業を進めましょう。

事例をいくつか紹介していきます。

まずシャワー出しとカランの切り替えができる水栓で、カランの付け根部分から水が漏れ出しているときは、カラン付け根のナットの緩みか、ナット内部のパッキン劣化が可能性として考えられます。

ナットを締めても水漏れが止まらない場合は、パッキン交換しましょう。

カラン付け根のパッキンを交換しても水漏れが直らない場合は、ハンドル内部の「こま(ケルプ):ハンドルを回転させるもの」が劣化している可能性が高いです。

この場合「こま」を交換することでカランの水をしっかりと止められるようになります。

壁に取り付けるタイプの混合栓の場合、混合栓本体と脚部との間から水が漏れることがあります。これは、シャワー付属の栓と脚との間のナット部分が使用中にたわんでいるか、またはナット内部のパッキンが摩耗し、水を完全に密閉できなくなってしまっていることが原因です。

まずは脚根元のナットのところをレンチできつく締めますが、なおも水が漏れてしまう場合はパッキンを交換しましょう。

脚部と壁の間から水が漏れているときは、脚部の突き当たりを補っているシールテープが摩耗しているか、壁内の配管が欠損している可能性があります。

シールテープが摩耗している場合は、水栓を外して新しいシールテープを再び巻くことで対処できます。なお配管が欠損している場合は、自力で直すことが難しいので専門業者に依頼するのが得策です。

シャワー周りの水漏れを防ぐ対策

シャワー周辺の水漏れを防ぐ対策として、いくつかご紹介します。

1つ目は、残留水を抜くことです。シャワーの水漏れは残った水が漏れ出しているだけということがよくあります。

シャワーを使った後には、水を完全に抜き切りましょう。シャワーヘッドを下にむけるだけで、水がすべて流れ落ち中身は空になります。

2つ目は、定期メンテナンスです。水栓まわりには、数多くのナットがあります。定期的に締め直す習慣を持ちましょう。

3つ目は、使っていないときは元栓を締めることです。元栓を締める習慣をつけると水栓内部に水圧がかからず、劣化による傷みを軽減できます。

まとめ

この記事では、シャワー周辺の水が漏れてしまう理由について詳しく解説してきました。早期発見をして予防するためにも、シャワーヘッドや蛇口周りの細かな手入れなど、ちょっとした自宅でのメンテナンスを心がけてみてください。

なら水道職人 0120-492-315

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