台所の水が濁ってしまう原因と対処法を色別に解説

水のコラム

2020年06月26日台所のトラブル

台所の水を流した時に、水が濁っていると驚いてしまうかもしれません。しかし、濁り方によっては全く問題のない場合もあります。
ここでは台所の水が濁ってしまう原因と対処法を濁りの色別に解説します。

白く濁っている場合

台所の蛇口から白い水が出てくる原因はほとんどの場合、空気が原因です。特に水を勢いよく流した場合に起こることが多いです。
また、水の場合は白く濁らないが、お湯の場合だけ白く濁るということもあります。これは給湯器が水を急激に温めたことが原因です。水には空気が必ず含まれていますが、温度が上がると水に溶けることができる空気の量が少なくなるため、飽和してしまうことがあります。飽和すると含まれていた空気が溶けていれなくなり、気泡となってしまうのです。空気が原因である場合は、透明なグラスに入れておくと濁りがなくなります。空気が原因ですので健康被害は全くありません。安心してください。

給水管の亜鉛めっき鋼管の亜鉛が溶けだしている可能性も考えられます。亜鉛は人体に必要な成分であるため、よほど大量に摂取しない限り害はありません。多少であればそのまま体外に排出されます。しかし、水に大量に含まれている場合、念のため飲用としての利用は控えた方がいいでしょう。給水管に水が長時間とどまっていると起こりやすいようです。この場合は、一定時間水を出しっぱなしにすることによって解消されます。透明のグラスに入れて放置しても濁りが取れない場合は、亜鉛である可能性が高いです。
台所の蛇口から白い水が出てくる場合は上記二つの原因である可能性が高く、両方とも健康被害はほぼありませんのでそれほど心配する必要はありません。

赤く濁っている場合

台所の蛇口から赤い水が出てくる場合は、給水管のサビが原因です。自宅の中の給水管のサビか水道本管のサビかを判断する必要があります。水を出しっぱなしにして一分以内で透明になる場合は、ほぼ自宅の中の給水管だと思われます。一分以上続く場合は、水道本管である可能性も考えられます。
水道本管のサビの場合、近所にも同様の症状が出ていると思われますので確認してみましょう。マンションやアパートなどの集合住宅の場合は同じ階の住人、戸建ての場合は隣の方に確認してください。
自宅の中の給水管が原因である場合は、水を一定時間流すだけでほとんど改善されます。水道本管が原因と思われる場合は水道局に連絡しましょう。

赤く濁る原因は鉄です。鉄は少量であれば人体に害はありませんが、赤く濁るほど鉄が含まれていると、味がかなり悪くなります。誤って大量に摂取した場合は下痢や嘔吐の症状が出る可能性がありますので、医師に相談しましょう。また、サビの色が洗濯物に移ってしまう場合や洗濯機の部品にサビが移ってしまうことも考えられますので、濁っている時は使用を控えましょう。

黒く濁っている場合

水道水にはさまざまな成分が含まれており、その中にマンガンという成分があります。マンガンは水を消毒するために使われている塩素と反応すると、二酸化マンガンという黒色の成分となります。その二酸化マンガンが、給水管や水道本管に溜まることがあり、何かがきっかけで溜まっていた二酸化マンガンが流れて出てくると、黒く濁った水が出てくることがあります。溜まっている二酸化マンガンが流れ出ているだけですので、多くの場合は一定時間水を出しっぱなしにすることによって改善します。
長時間改善されない場合は水道本管が原因である可能性が高いため、近所の方に聞いてから水道局に連絡しましょう。二酸化マンガンも毒性は低いため、大量に摂取しなければ人体に害はありません。しかし、洗濯物に色づいてしまう可能性もありますので黒く濁っている時の使用は控えてください。