水のコラム
キッチンの高さが合わないとどうなる?体に与える影響は?
ご自宅のキッチンの高さは適切でしょうか。あまり考えたことはなかったかもしれませんが、キッチンには使う人にとっての適切な高さがあります。
キッチンの高さが合わないと、体に負担がかかる、調理がしづらいなどの問題が発生します。
そこで今回は、キッチンの高さが合わないとどうなるのか、キッチンの高さを変更する際の費用相場、キッチンの適切な高さ、キッチンの高さを変更する際に気を付けたいポイントについて詳しく解説します。
高さの合わないキッチンを使うとどうなる?
キッチンの高さが合っていないことはよくないことなのでしょうか。
実はいくつか弊害があります。ここではキッチンの高さが合っていないことによる弊害をご紹介します。
腰痛や首痛、肩こりなどの身体的症状に繋がる
キッチンの高さが合わないことで腰痛、首痛、肩こりなど身体の様々な場所でトラブルが発生します。キッチンの高さが慎重に対してあまりにも低いと常に腰を曲げた状態での作業となってしまいます。それが腰痛の原因となります。
また、長時間腰を曲げている体勢は頭を下に向けているため首にも大きな負荷をかけてしまっています。それにより首痛や肩こりの悪化に繋がります。
キッチンでの調理や皿洗いなどの作業の後に腰痛、首痛、肩こりを感じる方は、もしかするとキッチンの高さが合っていない可能性があります。
硬いものを着るときに力を入れにくくなる
キッチンの高さが適切でないと硬い食材をカットする際に力を入れにくくなります。
食材をカットするときには包丁に上から力を加えています。硬い食材の場合には上からの大きな力を要します。キッチンの高さが高すぎる場合には、食材に対して上からの力を加えにくいため、硬い食材はカットしにくくなってしまいます。
力を入れづらいことからおかしな体勢のまま力を加えることになり、指を切ってしまうなど別の事故にもつながるため注意が必要です。
水撥ねで衣類が濡れる
キッチンの高さが低いと荒い物の際に水はねしやすくなります。
それによってお腹や袖の部分が通常よりも濡れやすくなるでしょう。たまに濡れるくらいならなんとも思わないかもしれません。しかし毎回濡れるとなるとキッチンでの作業が憂鬱になってしまいますよね。
キッチンの高さを変えるためのリフォーム費用は?
キッチンの高さがあまりにもあっていないと先述したような弊害が発生します。
そのような場合にはキッチンの高さを変更するという手段があります。キッチンの高さを変更する際にはどのくらいの費用が発生するのでしょうか。ここではキッチンの高さを変更する場合の費用相場について解説します。
まずキッチンの高さを変更する方法として、既存のキッチンの高さを変更する方法と、キッチンを丸ごと新しいものに交換する方法の2つがあります。想像できるかと思いますが、キッチンの高さを変更することが目的の場合には、既存のキッチンの高さのみを変更する方法の方が費用を抑えられます。
これまでのキッチンを使い続けたい方や、なるべく安く使いやすいキッチンに変更したい方には高さのみの変更がおすすめです。
実際、既存のキッチンの高さのみを変更する場合には10万円~20万円程度で完了できます。一方のキッチンを新たに設立する場合には150万円前後が必要となります。上記の費用はあくまでも目安の価格です。水道管や排水管、ガス管の状態によっては費用が変化しますのでしっかりと事前に確認するようにしましょう。
とはいえ、既存のキッチンの高さを変更する方が断然安く済むことが分かるかと思います。高さのみの変更でも蛇口の高さの変更などを含んでいるため、使いづらくなるということはありません。
新しいキッチンに交換する場合には150万円前後と高額な費用が発生します。依頼する業者や依頼する時期、キッチンの細かい設備内容によって価格は変動します。そのためいくつかの業者に相見積もりをして、しっかりと比較してから依頼するようにしましょう。
キッチンの基準となる高さを紹介
ではキッチンの高さが適切かどうかを判断するにはどうすればよいのでしょうか。
ここではキッチンの基準となる高さについてご紹介します。合わないかもと感じている方は参考にしてみてください。
肘高からマイナス10センチが妥当
キッチンでの作業は基本的に肘を曲げたまま行うことが多くなります。肘を曲げた状態で自由に快適に作業が出来る高さとしては、肘を曲げた状態からマイナス10センチと言われています。
この高さにまな板がある状態であれば、腰や首、肩に余計な負担がかかりにくくなり、食材にしっかりと力を加えることができます。
一度ご自宅のキッチンの高さが適切な範囲かどうかを確認してみてください。
「身長÷2+5センチ」では合わない場合もある
多くのキッチンメーカーではキッチンの高さの目安として、「身長÷2+5センチ」が利用されています。この計算式を利用すると、キッチンを使用する人の身長を基にキッチンの高さが決められます。
例えば身長が160センチの方であれば、上の計算式に代入すると85センチとなりますので、適切なキッチンの高さが85センチだとわかります。
しかし、この高さが絶対とは限りません。この計算式から導き出されたキッチンの高さでは使いにくいという人も一部いるようです。
こちらの計算式も目安でしかありません。この計算式の高さと先述の肘高からマイナス10センチの両方を参考にして適切なキッチンの高さを見つけてください。
キッチンの高さを決める際には、住宅展示場などに直接出向き、実際に作業するシチュエーションをイメージすることをおすすめします。
キッチンの高さを変える際に注意したいポイント
キッチンの高さを変更する際に注意してほしい点がいくつかあります。最後にキッチンの高さを変更する際に意識しておきたい点について2点ご紹介します。
スリッパの高さを考慮すること
キッチンで作業する際にスリッパを履きながら作業するという方も多いのではないでしょうか。先述した適切なキッチンの高さの基準を考えるときに、普段スリッパを履いている方はこちらも考慮してください。
スリッパも様々な種類がありますが、厚底のスリッパを履いていると結構高さが変わってきます。スリッパを考えずに高さを決めてしまい、変更してから「合わなかった」なんて事態は避けたいですよね。
スリッパと同様にキッチンマットを床に敷いて作業する方もマットの厚さを考慮することを忘れないようにしましょう。
コンロとレンジフードの教理が近くなりすぎないようにする
実は建築基準法によってレンジフードと加熱機器の距離が定められています。キッチンの高さを変更する際にはこの建築基準法に反していないかを確認する必要があります。
建築基準法ではIH式の加熱機器では80センチ以下、ガスコンロでは100センチ以下の範囲内に設置しなくてはいけません。
しかし、レンジフードと加熱機器の距離が近すぎると問題も発生します。調理中に頭をぶつけてしまうなど、作業がしづらい環境となる恐れがあります。
以上の点を事前に業者に確認することを忘れないでください。また、この決まりが原因で自由に高さ変更ができないこともあると覚えておきましょう。
まとめ
今回はキッチンの高さが合わないとどのような問題があるのか、キッチンの高さを変更する際に必要となる費用相場、キッチンの適切な高さ、キッチンの高さを変更する際に気を付けておきたい点について解説してきました。
あまり気にしたことがなかったかもしれませんが、キッチンの高さが合わないことでいくつかの弊害が生じることが分かりました。もしもキッチンの高さが合っていないと感じる方は高さの変更を検討してみてください。